2023.07.27外構工事・エクステリア工事で出来ることは?
外構工事・エクステリア工事は家づくりでも意外と軽視されがちですが、住宅の外観に関わる非常に重要な部分です。例えば家屋がいくら立派でも、門まわりや庭部分が貧相だと印象を損ねてしまいます。そのため、立派な家を建てるためにはエクステリア部分にも十分な注意を払う必要があります。
しかし、建築に詳しくない人にとっては、エクステリア部分をどのようにすれば良いのか等、分からないことも多いでしょう。ここでは外構・エクステリア工事の内容やエクステリア製品についての説明、おしゃれな外構工事・エクステリア工事を実現するためのポイントについて解説します。
目次
1 外構工事・エクステリア工事とは
1-1 外構とエクステリア
1-2 工事の内容
1-3 外構工事・エクステリア工事で出来ること
1-3A より美しくなる
1-3B より便利になる
1-3C より安全になる
1-3D 防犯性のアップ
2 門、玄関まわりの外構工事
2-1 門扉
2-2 門袖
2-3 機能門柱・宅配ボックス
3 お庭の外構工事
3-1 ウッドデッキ
3-2 テラス屋根
3-3 フェンス
3-4 人工芝
3-5 花壇
4 駐車場まわりの外構工事
4-1 カーポート・サイクルポート
4-2 舗装工事
4-3 ゲート工事
5 おしゃれな外構、エクステリア工事を実現する方法
5-1 トータルコーディネートが重要
5-2 素材にこだわる
5-3 植栽を効果的に
5-4 照明を効果的に
5-5 街の景観も計算に入れる
5-6 バリアフリーに配慮する
5-7 防犯アイテムも併せて設置する
6 まとめ
1 外構工事・エクステリア工事とは
まずは外構工事・エクステリア工事について取り上げましょう。
1-1 外構とエクステリア
「外構」と「エクステリア」は似たような意味に思えるかもしれませんが、微妙に異なるニュアンスがあります。
「外構」は庭や敷地周囲に設けられる構造物を指します。具体的には、門扉、フェンス、カーポートなどが含まれます。その一方で「エクステリア」は庭や敷地周囲の空間。庭や玄関アプローチ部分、駐車スペースなどの「空間」を指します。
1-2 工事の内容
工事内容は外構工事が門扉やフェンスなどのエクステリア製品の設置工事を指し、エクステリア工事は造園のトータル的な工事と分けられることもあります。しかし、実際にはこれらの工事は平行して行われることも多く、外構工事もエクステリア工事も大きくは変わりません。
1-3 外構工事・エクステリア工事で出来ること
それでは、外構工事・エクステリア工事でできることは何でしょうか。
主なものとして、次の4点が挙げられます。
1-3A より美しくなる
冒頭にも述べたように、エクステリア部分は住宅の外観に大きく影響を与える要素です。そのため、エクステリア工事を行うことで住宅の美観を格段に向上させることができます。例えば、殺風景なブロック塀の代わりにオープン外構を導入し、庭にウッドデッキを設置するだけでも、住宅の魅力が飛躍的に増します。美しい外観は周囲の人々に好印象を与え、住環境をより魅力的にします。
1-3B より便利になる
エクステリア工事は利便性の向上にも貢献します。特にカーポートの設置は良い例です。カーポートがあれば、雨天の際にも乗車がしやすくなり、また車を雨やほこりから保護することができます。逆にカーポートがない場合、車は雨垂れの跡で汚れてしまったり、雨天時の乗車が不便になったりします。エクステリア工事によって、より快適で便利な空間を手に入れることができます。
1-3C より安全になる
安全性の向上も外構工事・エクステリア工事のメリットです。例えば、玄関アプローチ部分に手すりを設置することで、段差がある場所での転倒リスクを軽減できます。特にお年寄りの方々にとっては安心・安全なアプローチが重要です。エクステリア工事によって、家族や訪れる人々の安全を確保することができます。
1-3D 防犯性のアップ
エクステリア工事は防犯性の向上にも役立ちます。昔ながらのブロック塀では侵入者が隠れるスペースが生まれる可能性がありますが、オープン外構に一新することで、外部からの視界が良くなり、侵入者の隠れる余地を減らします。また、防犯砂利、センサーライト、カメラ付きインターフォンの設置なども防犯性を高める手段です。エクステリア工事を通じて、防犯対策を強化し、家族や財産を保護することが可能です。外構工事は防犯上、非常に重要な要素となります。
2 門、玄関まわりの外構工事
次に、実際的な外構工事について解説します。まずは門、玄関まわりの工事からです。
2-1 門扉
門には開き戸や引き戸、そしてアコーディオン式のものがあり、大きさやタイプによって異なります。工事は基本的には共通して行われ、門柱を敷地の開口部に設置し、そこに扉を吊り込みます。ただし、引き戸などはレールの設置が必要な場合や電動タイプもありますので、施工前に確認が必要です。通常の門扉の費用は約15~40万円程度が目安です。
2-2 門袖
門袖は門の部分に設置する壁状のアイテムであり、照明やポストなどが組み込まれています。
施工方法は、設置する場所に穴を掘り、基礎を作って、その上に門袖を建てて設置します。ただし、照明器が付くタイプもあるため、電気工事が必要な場合が多いです。
費用は、大きさや使用される素材によって大きく異なりますが、通常の場合は約20~50万円程度を予算に考慮しておく必要があります。
2-3 機能門柱・宅配ボックス
機能門柱は門袖と同様に、インターフォンや照明器、そして表札を設置したポールです。主にオープン外構に使用されます。施工は穴を掘って基礎を作り、それに据え付けます。同様に、宅配ボックスも基礎を築いて据え付けます。
費用は門袖よりもずっと手頃であり、安いものでしたら約10万円程度で設置が可能です。
3 お庭の外構工事
次に、お庭の外構工事について取り上げましょう。
3-1 ウッドデッキ
ウッドデッキは庭に設置される木製のデッキです。素材としては、天然木と人工木の2つのタイプがあります。人工木は木とプラスチックをブレンドした素材であり、天然木のように割れたりヤニが出たりする心配がありません。
施工では、庭に基礎を作り、その上にウッドデッキを設置します。
費用は使用する素材や広さによって異なりますが、平米あたりで約3~5万円程度が一般的です。
3-2 テラス屋根
テラス屋根は壁に取り付ける簡易的な屋根で、主にアルミ製です。屋根材にはポリカーボネートなどの樹脂が使用されます。
施工方法は、住宅の外壁に取り付ける形となります。柱があるタイプの場合、庭に基礎を作って柱を設置します。
費用は大きさやデザインによって異なりますが、一般的には約10~30万円程度となります。
3-3 フェンス
フェンスは素材もデザインも豊富で、アルミ・ウッド・スチールなどの種類からシャープなデザイン、中世ヨーロッパのイメージのものまで、様々な選択肢があります。
施工方法は、ブロック塀に設置するタイプと独立基礎に設置するタイプに分かれます。
費用は素材とサイズによって異なりますが、メートルあたり約0.5~5万円程度が必要となります。
3-4 人工芝
人工芝は天然芝とは異なり、枯れることがない点が特徴です。
施工方法は、地面を整地して平滑にし、防草シートを敷いた上に人工芝を貼り付けます。
費用は人工芝の種類によって異なりますが、概ね1㎡あたり約12,000円前後が一般的です。
3-5 花壇
花壇は四季を通じて草花を楽しむスペースであり、庭を飾る際に重要な役割を果たします。エクステリアはしばしば無機的なアイテムが多いため、花壇は装飾の意味で重要です。
施工方法は、整地したスペースにレンガや石材などを積み上げて花壇を作ります。
費用は素材や広さによって異なりますが、一般的には大体約10~30万円程度を予算に考慮しておくべきでしょう。
4 駐車場まわりの外構工事
次に、駐車場まわりの外構工事について取り上げます。
4-1 カーポート・サイクルポート
カーポートやサイクルポートは、車や自転車を雨や雪から保護する便利なアイテムです。主にアルミ素材が多く、施工方法は地面に穴を掘って基礎を作り、その上に柱を立てて屋根を設置する手順で行われます。
費用については、種類や大きさによって異なりますが、一般的なものであれば約20~50万円程度が一般的な価格帯となっています。
4-2 舗装工事
駐車スペースを舗装することで、見た目がオシャレになるだけでなく、メンテナンスも容易になります。また、砂利と比べて石を飛ばす心配がなく、摩耗も起こりません。
住宅の駐車スペースの舗装では、主にコンクリート舗装が使用されます。具体的な方法は、掘削して整地したスペースに砕石を敷き、補強用の鉄筋を配置し、最後にコンクリートを打ち込むという手順です。
舗装工事の費用は1㎡あたり約7~8千円程度です。
4-3 ゲート工事
駐車スペース用のゲートには引き戸のタイプ、アコーディオン門扉、そしてシャッターを取り付けるタイプなどがあります。これらの設置は主に車上荒らしなどの防犯対策を目的として行われます。
引き戸などのゲートでは、地面にレールを設置して扉を取り付けます。一方、シャッターのタイプではコンクリートで基礎を築き、その上に柱を立ててシャッターを施工します。電動式の場合は別途電気工事が必要です。
ゲート工事の費用は、簡易的な引き戸などのタイプであれば約10~30万円程度で済むことが一般的ですが、大掛かりな電動シャッタータイプの場合は約300万円程度にもなることがあります。
5 おしゃれな外構、エクステリア工事を実現する方法
前述のとおり、外構部分は敷地の外から直接目に入る場所であり、おしゃれに演出したいと考える方も多いことでしょう。
しかし、どのような方法で作ればおしゃれになるかは意外と分からないのではないでしょうか。
そこで、ここではおしゃれな外構・エクステリア工事を実現する方法について取り上げます。
5-1 トータルコーディネートが重要
デザインにおいて重要な要素は、トータルコーディネートです。敷地内の全体の雰囲気を整えるために、素材やデザインのイメージを統一することがカギとなります。
具体的には、色や素材、各エクステリアアイテムのデザインを統一することが挙げられます。例えば、古いヨーロッパの雰囲気の鋳物フェンスに和風のデザインの門扉を組み合わせると、敷地内のコーディネートがバラバラになり、見た目が悪くなることが予想されます。
一方で、デザインを揃えることで一体感が生まれ、全体の雰囲気が良くなります。トータルコーディネートを行うことで、外構やエクステリアの魅力が最大限に引き出されるでしょう。
5-2 素材にこだわる
エクステリアには多様な素材が使われます。金属素材のアルミやスチールに加えて、石材やレンガ、ウッド素材なども選択肢として存在します。
デザインのコンセプトを明確にし、素材にこだわることは、おしゃれな庭造りに非常に効果的です。例えば、玄関アプローチを「レトロ感のあるデザイン」にしたい場合、古いヨーロッパ調の門扉を採用することがオススメです。フロア材には石畳を演出するための石材を敷き詰め、シンボルツリーを配置すると、理想的な雰囲気が演出されます。特に、フロアに敷く石材の選定が重要であり、レトロ感を引き出すためにはこだわりが欠かせません。
5-3 植栽を効果的に
植栽はエクステリアに生命を吹き込みます。
外構部分は無機的で殺風景になりがちですが、植栽を設置することで雰囲気が一変します。
ただし、単に植物を置くだけではなく、効果的な配置が必要です。
例えば、玄関アプローチにシンボルツリーを置く場合、その高さには注意が必要です。高さが間違ってしまうと目立ちすぎてしまい、場合によってはバランスを崩してしまうことがあります。それによって、植栽の効果が半減してしまう可能性もあります。
そうした場合は、門袖などとの大きさのバランスを考慮して適切な高さを決めると、エントランス部分が均整の取れた洗練された印象になります。このように植栽を上手に演出することで、エクステリア全体に魅力的な雰囲気を創り出すことができます。
5-4 照明を効果的に
エクステリアをおしゃれにするためには「夜間のデザイン」も考えるべきでしょう。
その点において、照明の効果的な配置が外構部分をより一層おしゃれに変える鍵となります。
例えば、玄関アプローチを飾るシンボルツリーをライトアップすることで、スタイリッシュな演出を施すことが可能になります。
さらに、照明は夜間の安全性向上にも貢献します。
照明はエクステリアのライトアップだけでなく、足元も適切に照らすように配置しましょう。これにより、暗闇での移動や階段の利用などにおいて安心感が生まれます。
5-5 街の景観も計算に入れる
街の景観を計算に入れることも、お庭づくりにおいて非常に重要な要素です。
自宅の敷地内でのデザインにとどまらず、周囲の街並みと調和することが大切なのです。
例えば、静かな雰囲気の街に原色の赤や青を多用した派手なエクステリアを構築した場合、その家がどのような印象を与えるか想像してみてください。
周囲からは「目立ちすぎる」「浮いている」と感じられることでしょう。
場合によっては近隣住民からクレームが寄せられる可能性も考えられます。
街の景観を無視してしまうと、自宅が周囲と調和しない印象を与えることになり、周囲の環境にも影響を及ぼしてしまいます。
そのため、デザインにおいて街の景観を考慮することは欠かせません。周辺の風土や建物のスタイルに合わせたエクステリアデザインを心掛けることで、地域全体に調和した美しい街並みを創り出すことができます。
5-6 バリアフリーに配慮する
外構部分は人に優しいことも重要です。そのためには、バリアフリーへの配慮を忘れてはいけません。例えば、玄関アプローチに手すりやスロープを設置したり、フロア面に防滑処理を施したりすることが挙げられます。
また、意外に見落とされがちなのが車イスや杖を使用する人への配慮です。車イスの前輪が取られてしまったり、杖が挟まってしまったりすることがあるため、これらのユーザーの立場に立って検討することが重要です。
5-7 防犯アイテムも併せて設置する
昨今、窃盗犯を含む侵入犯罪は後を絶ちません。
そのため、外構部分であっても防犯性を考えなければいけません。防犯グッズを効果的に置き、侵入者を寄せ付けない外構にしましょう。
具体的にはセンサーライトの設置や防犯砂利の使用などが挙げられます。
特に、家の裏側の目立たない部分が危険なので、防犯グッズを設置してカバーしましょう。
6 まとめ
外構工事・エクステリア工事について取り上げました。これらの工事によって、どれだけ魅力的な空間を創り出すことが可能かをご理解いただけたかと思います。
外構工事・エクステリア工事は、トータルなデザインと配置の工夫が重要です。加えて、外構のデザインにおいては、美しさだけでなく利便性も考慮する必要があります。エクステリアが持つ可能性を最大限に引き出すためにも、まずは専門業者に相談することをおすすめします。
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